痩せようと思って一生懸命に頑張っても、しつこく残るデコボコとした塊、それがセルライトです。ただの脂肪であれば、食事を見直したり運動をすれば消えるはずなのに、なぜセルライトが消えないのかというと、その正体を知れば理解できます。セルライトとは、確かに最初は脂肪細胞ではありますが、段階を経て変化したものです。
最初のきっかけは、運動不足やホルモンバランスの崩れによって血流が滞るようになることで老廃物や水分がたまることです。その老廃物や水分が脂肪細胞と合わさることで徐々に肥大化していきます。肥大化が起きると、血管が圧迫されるので、さらに血流が滞ります。血流が滞れば、周辺の細胞にも影響がでてきます。コラーゲンを生み出す線維芽細胞に必要な酸素・栄養が届かなくなると、コラーゲンを生み出す機能に影響がでて通常よりも太い繊維になります。その太い繊維が脂肪細胞に絡みつきます。さらにリンパ管からはたんぱく質が漏れ出て、それも脂肪細胞と合わさります。そうして大きくなった脂肪細胞同士が融合したり、蓄積された老廃物と合わさっていきます。そうしてできるのがセルライトです。
セルライトがデコボコしているのは、たんぱく質の殻で守られた固い球状となったセルライトが、表皮の下にいくつもあるからです。そのような塊になってしまうと、ちょっとしたことではセルライトが消えることはなくなります。
セルライトがふくらはぎや二の腕など特定の部位にできやすいのは、普段からあまり動かしていない部分なので筋肉が少ない、心臓から遠いので血液やリンパ液の流れが悪いといった事情があるからです。なので、そういう部分を動かす運動をしていれば、セルライトは予防できます。
なお固いセルライトを消すために、マッサージでつぶせば良いといわれていますが、力任せに押したところでつぶれるものではありません。下手につぶそうとすれば、脂肪細胞が広がりますしコラーゲンが大量に作られて塊が大きくなります。ただ適度な力をかけたマッサージは老廃物の排出を促す効果はありますから、時間をかけてセルライトの解消することには役立ちます。